どんなエロゲー?
タイトルからプレイヤーを惹きつける涙あり、笑いありの神ゲー。面白半分で手に取る人も多かった本作ですが、プレイをはじめると中身はただのバカゲーではなく、しっかりとした物語の構成とキャラクター、そしてシリアスに魂を熱くさせる展開が待っています。テキストの内容でいえば「下品」という言葉が合うのかもしれません。下ネタ満載でお送りしているからです。ただ下品の中に熱く燃える魂を感じるのが本作「ぬきたし」の特徴ともいえるでしょう。
作品名 | 抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか? | ||
ブランド | Qruppo | ||
原画 | 浮丸つぼね 如月千幸 | シナリオ | 倉骨治人 神近ゆう |
ジャンル | ADV | 体験版・デモ | あり |
あらすじ・概要(公式)
青藍島……通称『ドスケベ条例』によって変態的交尾が許可されている楽園(パラダイス)。
しかしそこにもたしかに、セックスを忌避する人間たちは存在していた。
同性が好きで、兄以外の異性を受け入れられない妹。
ビッチだと勘違いされているギャル同級生。
小さくて条例対象年齢外だと勘違いされている先輩。
自分の身体を晒すことに抵抗のある少女。
そして自分のある一部に強いコンプレックスを持った少年。
そんな少女たちを主人公ーー橘淳之介は密かに糾合していき、
【反交尾勢力】を標榜する秘密結社【NLNS】を結成する。
彼らに秘密基地を提供し、資金を渡す【謎の老人】が出した条件は、ただひとつ。
「とある少女を見つけ出し、保護すること」
その少女こそが、ドスケベ条例を崩壊させるための鍵だという。
ならば、成すべきことはひとつ。
SHOを欺いて貞操を守り抜き、件の少女を探し出す。
そして――
「――この俺が、ドスケベ条例をぶっ潰す!!」
ポジティブレビュー

下ネタは言うまでもなく、センスが良いものばかりでおもろい。キャラ同士の会話もクスッとなるもの多くテンポよく進む。まじでだるくない。って良かった。下ネタ嫌いじゃないならやった方がいいかな。

最初から最高潮のテンション(そこが素晴らしい出来ではある)なんだけど、そのテンションを維持したままじっくり、じわじわと、凄く丁寧に物語が進んでいって、「そういうことだったのかぁ…」とじんわりさせられてエンドを迎えるから、瞬間的な驚き、盛り上がりに欠けるかなぁという点でも、教科書みたいだな、お手本のような作品だなと思うのかもしれない。

キャラクターの描写がとてもいい。「飽きないテキスト」という点に於いては右に出るブランドはない。非処女のキャラクターがこんなに愛されるキャラクターになるなんで誰が思った。NLNS、SS、どちらも魅力的なキャラクターがいっぱい。

かなり神でした。音楽もよいしシナリオもかなり練られており最後までぶっ続けでプレイしてしまいました。特に気に入ったのはキャラクターです。ひとりひとりのキャラが練られていてメインはもちろんサブヒロインもすべて魅力的でした。タイトルやYouTubeに載っている動画でバカゲーだとか思っている人も多いと思いますがこれは泣きゲーです。(ひとつのルートはバカゲーです)ぜひご購入していただきたいです。

キャラクターが魅力的で、男性キャラにも一応魅力があるので主人公に不快感や嫌悪感を抱くことなくプレイできました。総プレイ時間は、計測していなかったのでわかりかねますが、週40時間ほど働いている身でも3日以内に1つのENDを見れました。youtubeに没シナリオ等が上がっているので、どういった雰囲気なのかはそれを見るとなんとなくわかると思います。パロネタ(多い)や淫語(やばい)のせいで爆笑できたりするのでシナリオのクオリティ的には満足なのでおすすめです。

今までこの手のADV的なテキストを読み進めるタイプのゲームを購入しプレイしたことがなく初めてエロゲなるものに触れたが、控えめに言って非の打ち所がないがないなと感じた。「笑いあり、涙あり」をこんなに体系的に表現した作品はないだろう。正直笑い過ぎて腹筋が壊れたので訴訟しようかなとも思ったくらい笑ってしまった。
考察
プレイした人からは「シナリオがいい」という声が多数寄せられている。このことから「シナリオゲー」としての質は十分に評価できる内容となっている。
それに付属するモノとしては「シモネタ」というワードがちらほら出てくる。シモネタ自体好き嫌いで語るモノではないと思うのだが(好きではなくても嫌いって人いないんじゃない?)このシモネタ自体も作風に合っており評価されているという点が特徴ともいえる。タイトルから「抜きゲー」を連想させるがまぎれもなく「シナリオゲー」である。もっと細分化するとするならば「バカゲー」という立ち位置に君臨する名作エロゲーといえるだろう。
ネガティブレビュー

主人公の仲間が増えたせいで隠密行動し辛くなったとか作戦ミスの言い訳がひどすぎる。困ると寝技を使う主人公がブレすぎていて読むのが苦痛すぎる。ドスケベを否定してるのに戦闘での勝ち筋がドスケベしかなくて開き直って使うのがすっきりしない。

あちこちで孕めオラア!とやっている彼らは、実際子供ができたら父親役になるのか、どうやって本当の父親を判別するのか、ゆきずりの観光客が相手だったらどうするのか。特定の相手を作るのはタブーなのだから、複数の子を持つシングルマザーが多そう。そのへんの経済的人手的な問題は行政が保障してくれるのだろうか。
考察
キャラクターが自分の肌に合わなかったという人や「バカゲー」をバカゲーとして楽しむ事ができず、現実世界の問題として考えてしまったプレイヤーには酷評があった。バカゲーとしてのノリを楽しむ事ができないのであれば、本作「抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?」は間違いなく肌に合わないだろう。
総評
究極のバカゲーを探しているって人であるならば間違いなくおすすめできる一本となっている。シナリオの回し方も優秀で楽しい時間を過ごすことが約束されている。一見抜きゲーのような雰囲気を醸し出したタイトルから想像もできない「バカ」で「熱い」世界が貴方の心を躍らせることだろう。ただ逆にいえば「バカゲー」を望まない人にとっては魅力的ではないともいえる。バカゲー・シモネタOKで繰り広げられる展開を2次元コンテンツとして楽しむ事のできる人にとって、これほどまでにおすすめできるエロゲはないだろう。